第１０課「イソップ物語」を読む

第１０課のポイント

uどうしても～ない

uそこへ

u ～ばかりに

u ～ほど～

u （名詞）＋だって　

uそんなに～ない

u ～ものだ

u （終助詞）～もの

u二度～とない

u活用語の終止形+な　　　

文法１　どうしても～ない

【意味】：どういうふうにしてみても

 【例】 狐がどうしても上がれなくて､

      困っていた。

u彼はどうしてもあの人が忘れられない。

u何度もやってみたが、この問題だけはどうしても解けなかった。

u応急手当てをしたがどうしても助からなかった。

ポイント

u どうしても～可能の否定形

v どうしても～無理だ、だめだ、都合がわるい

u人手が足りないのでどうしても無理です。

uどうしても都合が悪いならほかの人を推薦してください。

uいくら助けてあげても彼はどうしてもだめだ。

文法2　そこへ

【意味】ちょうどその時

【用法】そこへ＋移動動詞

u井戸に落ちた狐が困っていた。

  そこへ喉が渇いて困っている山羊が来た。

u急に雨が降り出してどうしようかと考えていた｡そこへ同室の王さんが傘を持ってきたので助かりました。

u友人の噂話をしていたが、そこへ当の本人が来てしまった。

文法3　～ばかりに

【意味】そんなことが原因で、予想外の悪い結果となってしまった。

u奨学金をもらえなかったばかりに、大学へ行けなくなってしまった。

u注意を忘れて生水を飲んだばかりにお腹を悪くしてしまった。

u働きがないばかりに妻に馬鹿にされている。

練習：次の文を完成しなさい

u甘いものを食べ過ぎたばかりに　　　　　　。   

uただ一つの問題ができなかったばかりに　　。

u天気予報を信じたばかりに　　　　　　。

uコンピューターの知識がないばかりに　　　。

u外国人であるばかりに　　　　　　　　。

「～ばかりに」に関する文型

u　数量詞＋ばかり

　u三日ばかり会社を休んだ。

v ～ばかり（限定）

　uうちの子は漫画ばかり読んでいる。

w ～たばかりだ（＝～ところだ）

　uさっき着いたばかりだ。

x ～るばかりだ（準備完了）

　u料理もできた。ビールも冷えている。後はお客さんの到着を待つばかりだ。

「ばかりに」に関する文型

y ～ばかりか～も／まで（＝だけでなく～）

　u彼女は現代語ばかりか古典も読める。

z ～とばかり（に）（いかにも～という様子で）

　u彼はお前も読めとばかり、その手紙を机の上に放り出した。

{～んばかりに（ほとんど～という様子で）

　u彼女は泣かんばかりに「手紙をくださいね」と言いながら分かれていった。

文法４　～ほど～　　　

【意味】程度。（比喩や具体的な例を使って程度を表す）

　u新聞が読めないほど暗くなった。

　u屋根が飛ぶほど強い風がふいた。

　u昨日は足が痛くなるほど歩いた。

　u顔も見たくないほどきらいだ。

　uあの子があれほどやりたがっているのなら、やらせたらどうか。

「～ほど」に関する文型

u～ほど～ない

　u教師の仕事はそばで見ているほど楽ではない。

v ～ほど～名詞＋ない（一番・・・）

　u試験ほどいやなものはない。

w ～ば～ほど

　u食べれば食べるほど太る。

x～ほど（比例変化）

　u年を取るほど体が弱くなる。

y ～ほどなく（＝まもなく）

　u広島と長崎に原爆が

   落とされてほどなく、

   第二次世界大戦は終結した。

文法5　　（名詞）＋だって　　　

【意味】 「でさえ」、｢でも｣。話し言葉。

【接続】 名詞＋だって

　uそれぐらいのことは子供だって知っている。

　u医者だって、風邪ぐらい引くよ。

　u先生だって間違うことはある。　

 u好き嫌いはありません。魚だって肉だって大丈夫です。

　 ☺ ：君が冬山へ一人行くって、みんな知って 

     るのか。

　 ☻：ああ、田中さんだって、山口さんだって 

     知ってるのよ。

だって～もの（もん）

【意味】理由を聞かれた時の答え。

☺ ：どうして外で遊ばないの。

☻：だって、寒いんだもん。

　母親：にんじん、残らずちゃんとたべなさい。

　子供：だって、きらいだもん。

文法6　そんなに～ない

【意味】 ｢あまり～ない｣｢それほど～ない｣。

☺：寒いですね。

☻：ええ、でも寒いといってもそんなに寒く（は）　　ありません。

☺ ：新宿なら、便利ですね。

☻：ええ、まあ。でも新宿といっても駅からちょっ　　と離れてますから、そんなに便利じゃありません。 

☺ ：それ、ずいぶん高いんでしょ。

☻：そうですね。でも高いといってもそんなに高くありません。

☺ ：日本語が難しいですか。

☻：ええ、でも難しいといってもそんなに難しくはありません。

☺ ：東京の空気は汚いでしょう。

☻：そんなに汚くはないと思いますが。

文法7　～ものだ

【意味】 ～するのが当然だ。

【接続】 文末。

【注意】 道徳的、社会的な常識。

　uそんな時は遠慮するものだ。

　u水は本来低きに流れるものだ。

　u学生は勉強するものだ。

　uお見舞いに鉢植えの花は

   u持っていかないものですよ。

～ものではない

【意味】 ・・・すべきではない。（忠告）

【接続】 動詞終止形

　u人の悪口を言うものではない。

　u男は人前で泣くものではない。

　u先生にそんな言葉を使うものではない。

　u弱い者いじめをするもんじゃない。

　u無駄づかいをするもんじゃない｡お金を大切にするものだ。

文法8　（終助詞）～もの

【意味】理由説明。話し言葉

接続：文末。（個人的な言い訳）

☺：どうして教えてくれなかったの

☻：でも、私、知らなかったんですもの。

☺：なぜ行かなかったの？

☻：でも、一人で行くのは怖いもの。

先生：どうして遅刻したんですか。

学生：だって目覚まし時計が壊れていたものですから。

☺ ：どうして今度の旅行に行かないんだ。

☻ ：だって、お金がないんだもの。

「ものだ」に関する文型

u～ものだ（感慨）

　u昔のことを思うと、いい世の中になったものだと思う。

v ～たいものだ

　uアーロンフォックのコンサートですか。ぜひ聞きに行きたいものです。

w ～たものだ

　u小さい頃はよくみんなで近くの森へ遊び行ったものでした。

x ～ものの（＝だが、しかし）

　u大学に入学したものの、授業についていけない。

y ～ものを（＝のに　不満、恨み、非難、後悔、残念）

　uあの時、薬さえあれば彼は助かったものを。

 z ～可能＋ものなら

　uできるものなら鳥になって国へ帰りたい。

{～ようものなら

　uこの学校は規則が厳しいから、断らずに欠席しようものなら、大変だ。

9　二度～とない

【意味】 ｢ぜったいに～ない｣、｢決して繰り返さない｣（強い否定）／决不・・・

　u二度とあなたの顔を見たくないわ。

　u二度とお酒を飲まない。

　uもうあんな馬鹿げたことは二度としまい。

　uこんなチャンスはもう二度と訪れないだろう。

　u同じ間違いは二度と犯さないようにしましょう。

10　活用語の終止形+な　　　

u禁止＝～してはいけない

    u大きな声を出すな。

　u来るなと言われた。

　u諦めるな。

　uそう怒るな。

v命令（肯定）＝～なさい

　u危ないからやめな。

　uあっちへ行きな。

　u何をぐずぐずしているの。早く食べな。

練習：次の中国語を日本語に訳しなさい

u他为什么生那么大的气,我怎么也不明白。

　uなぜあんなに怒るのかとどうしてもわからない｡

v 无论外边发生什么事情你也不能出去。

　u外では何が起きても絶対出るな。

w 只因为是个老实人才受骗。

　u素直（すなお）な人であるばかりに騙（だま）されたのだ。

練習：次の中国語を日本語に訳しなさい

x 打那以后，他再也没来过。

　uそれっきり彼はもう二度と来なかった。

y 今天累得要命。

　u今日は死ぬほど疲れた。