第7課 体力をつけるために 一、名詞(なの)では 動・形・形動連体形+のでは… 【意味】 今聞いたことや状況をふまえて、それなら、その状況では、という意味を表す。 後ろに「困る」「大変だ」など否定的な態度を表す表現が来る。 (假定语气轻,后项是否定、消极、不利的结果。) 【用例】 ●この仕事は一時間では終わらない。 ●こんなに暑いのでは、今日の遠足は大変だろうね。 ●そんな臆病なのではどこにも行けませんよ。 ●こんなにたくさんの人に見られているのでは緊張してしまうでしょう。 【練習】次の文を日本語に訳しなさい。 ①出发如果是五点的话,就太早了。 ②天气这么不正常的话,小麦也长不好。 ③一年需要二百万日元的话,就上不了那所大学。 訳文 ①出発が8時では少し早過ぎる。 ②天候がこう不順では麦もよく育つまい。 ③一年間200万円もかかるのでは、とてもその大学には行けない。 二、接尾語「づくり」 ①名詞などについて、そのものをつくることを表す。 ●国づくり ●庭づくり ●橋づくり ●菊づくり ●野菜づくり ●酒づくり ●町づくり ②そのものを材料として、または、そのものを使ってつくることを表す。 ●粘土づくりの人形 ●手づくりの品 ●石づくりの家 ③そのように作り整えることを表す。 ●若づくりの女 ●書院づくり 三、接頭語「不(ふ)」 ●力のいる仕事は、女の人には不適当だ。 ●私は不勉強で、政治のことは何も知りま せん。 ●実現不可能な企画を出しても、何の意味 もない。 ●海外旅行には、不必要な現金は持ってい かないほうがいい。 ●不自由 ●不適当 ●不必要 ●不真面目 ●不確実 ●不満足 ●不完全 ●不愉快 ●不十分 ●不親切 ★「不」は名詞に付くと、それを形容動詞にする。 四、終助詞「かしら」 疑問の気持ちを表す。話し言葉で、よく女の人が使う。 男の「かな」に当たる。 ①自分の疑問の気持ちをひとりごとを言うように表す場合に使う。 ●これでいいのかしら。心配だわ。 ②相手に質問する意味を表す。 ●本当に来るのかしら。来なかったら大変だわ。 ③「~ないかしら」の形で、「そうなればいい」という願望の気持ちを表す場合に使う。 ●早くバスが来ないかしら。学校に遅れてしまうわ。 五、接続助詞「たって」 「ても」のくだけた話し言葉の言い方。 ●あの人はいくら食べたって、太らないんだそうだ。 ●値段が安くたって、お金がないから買えない。 【練習】次の「ても」を「たって」に言い換えなさい。 ●この会社は給料は安いんですが、給料が高くなくても、私はこの会社で働きたいです。 ●部屋の外から山田さんを呼んでも返事がありませんでした。 ●道を歩いてもデパートに入っても人でいっぱいでした。 ●どう計算しても、そこへ着くまで10時間はかかる。 ●今回のレポートは出しても出さなくても、成績にはまったく影響はありません。 六、比況助動詞「ようだ」 【意味】 これから述べる、またすでに述べた事柄と何かが一致する関係にあることを表す。 前後の文脈や話の内容を引き合いに出すのに用いる。 ⇒とおり 【接続】 体言+の 用言連体形 ようだ 連体詞「この・その・あの・どの」 【用例】 ●ご存知のように、日本は人口密度の高い国です。 ●この点については第1表に示したような結果が得られた。 ●諺にもあるように、外国に行ったらその国の習慣に従って暮らすのが一番である。 【練習】 次の文を日本語に訳しなさい。 ①正如您所说,他真是一个不错的人。 ②结果可以做如下归纳。 ③正如以下所示,我国的出生率正在下降。 訳文 ①あなたがおっしゃっていたように、彼は本当に素敵な方ですね。 ②結果は次のようにまとめることができる。 ③以下で示すように、わが国の出生率は下がっています。 ★「次のように」「以下のように」あらかじめ予告をしておいてから、後で具体的な内容を示すのに用いる。縦書きの文章の中で使う時は「右のように」「左のように」となることもある。 七、動詞連用形+きる 【意味と用例】 ①「最後まで…する」「…し終える」という意 味を表す。 ●山道を登りきったところに小屋があっ た。 ●長編の冒険小説を1週間かけて読みきった。 ②「十分に…する」「強く…する」という意味を表す。 ●そんな分かりきったことをいつまで言っているんだ。 ●彼女は絶対に自分が正しいと言いきった。 ③「~きれない」の形で、「完全に…できな い」「十分に… できない」という意味を表す。 ●仕事が多すぎて期日までにはやりきれない。 ●旅行から帰った母に数え切れないほどのお みやげをもらった。 ★ 普通ひらがなで書く。 【練習】 「~きる」「~きれる」「~きれない」を入れなさい。 ①少しお金を貸していただけませんか。持っていたお金を てしまったのです。 ②あの子は犯人をいい人だと てついて行ったのだろう。 ③貸し切りバスを て、旅行をしてきた。 ④あのゲームソフトは人気があるらしく、発売と同時に てしまった。 ⑤こんなにたくさんのごちそうは一度に ません。 ⑥漢字が多すぎて ません。 ⑦ た顔をして相談に来た。 【正解】 ①使いきる ②信じきる ③借りきる ④売りきれる ⑤食べきれる ⑥覚えきれる ⑦弱りきる/困りきる 八、動詞連用形+ぬく 【意味と用例】 ①動作性動詞+ぬく 「最後までやり通す」という意味。 ●苦しかったが、最後まで走りぬいた。 ●考えぬいた結果の決心だから、もう変わること はない。 ★「苦しさに耐えて/困難なことを乗り越えて最後まで完全に~し終える」という意味合いが強い。 ②状態性動詞+ぬく 「非常に」「徹底的に」という意味。 ●彼は酒を40年も造り続けてきた。酒造り のことは知りぬいている。 ●彼は奥さんを亡くして弱りぬいている。 【練習】 「~ぬく」を入れなさい。 ①不景気の中を ために経営方針を見 直す。 ②彼は幼い子を失ったことを て、自分 の命も断ったという。 ③彼の真意はどうしても ことはできな かった。 ④どう対応したらよいのか ている。 【正解】 ①生き抜く ②悲しみぬく ③見抜く ④困り抜く 九、終助詞「な、わ、ぞ」 1、な(あ) 女性は普通使わない。男も目上の人にはほとんど使わない。 ①感動や詠嘆(感心したりがっかりしたり、 うれしかったり悲しかったりした気持ちを 表す。 ●海へ行きたいな。 ●時間があればいいがなあ。 ②「そうなればいい」という願望を表す。 「~ないかな」「~といいな」の形をとる。 ●早く雨が止まないかな。 ●霧が晴れるといいなあ。 ●それができればなあ。 ●君が責任をとるんだな。 ●帰ってはいけないな。 ④同意を求めたり、返答を誘ったりする。 ●確かに間違いないよな。 ●協力してくれるでしょうな。 2、わ 女性が使う。柔らかな感じを与えながら、 軽く主張したり、本当にそうだという気持ちを 添える。 ●違うわ。絶対違うわ。 ●いまさらやめるなんていやだわ。 ●うれしいわ。心からお礼言うわね。 3、ぞ 自分の発言を強調する。男が会話で仲間や目下に向かって使う。 ①自分に言い聞かせるような気持ちをこめる。ひとりごとのように言う。 ●今日は負けないぞ。 ●あれ、変なところへ出たな。どうやら道を間違えたらしいぞ。 ②聞き手の気持ちを無視して、自分の発言を強く押しつけようとする態度を表す。警告などを表すこともある。 ●もう遅いぞ。早く起きろ。 ●今度間違えたら承知しないぞ。 ●ぼくは絶対に行かないぞ。行きたければ一人で行け。 十、慣用句 1、歯を食いしばる ●ゴールまで歯を食いしばって走った。 ●どんなつらいことがあっても歯を食いしばって我慢する。 2、息が弾む ●一気に5階までかけのぼり、息が弾んでしばらく言葉も出なかった。 ●妹は、今見てきた火事の様子を、息を弾ませながら話した。 3、足が棒になる ●私は今日の遠足で山に登り、足が棒に なった。 ●仕事を捜して、1日中歩き回り、足が棒になってしまった。 4、力が入る ●空腹で足に力が入らない。
新编日语笔记第三册 第7課 体力をつけるために